クライアントについて
250以上の拠点で事業を展開するテクノロジーとエネルギーソリューションの世界的リーダーは、IT運用の近代化とデジタルワークプレイス・エコシステム全体のガバナンス強化を検討していました。5万5,000人以上のユーザー、4万6,000台のエンドユーザーデバイス、約2,800個のビジネスアプリケーションを有するクライアントは、構造化されたサービス統合および管理(SIAM)フレームワークを通じて、複数のサプライヤー間で管理の向上、効率化、コラボレーションの強化を実現したいと考えていました。
課題
マルチサプライヤーの連携と協力体制を強化
グローバルなIT環境の拡大に伴い、クライアントは、マルチサプライヤー環境を管理することの複雑さや、統一されたガバナンスモデルのもとで多様なチームを調整することの難しさに直面していました。地域やベンダー間で慣行が標準化されていないため、運用が非効率的になり、サービスの信頼性やユーザーエクスペリエンスに直接的な影響を及ぼしていました。
- SIAMの方向性が揃わない:優先順位やプロセスが目まぐるしく変化する環境では、仕事の進め方を統一するのは困難でした。
- プロセスの遵守と調整に限界がある:社内チームとサプライヤー間のワークフローが分断されているため、優先度の高いインシデントが急増し、事業継続に影響を及ぼしました。
- 記録に残らない、無許可の変更:変更の追跡が一元化されていないため、構成にずれが生じたりシステムが不安定化したりして、サービス中断のリスクが高まりました。
- 手作業によるデータ管理:構成管理データベース(CMDB)の更新が手作業で行われるため、正確性、トレーサビリティ、ITエコシステムへの可視性には限度がありました。
- 非構造化サービスカタログ:サービスカタログとリクエストフレームワークが明確に定義されていないため、フルフィルメントが遅れ、ITプロセスの成熟に向けた組織の取り組みが妨げられていました。
このような課題が総合的にITの対応力を制限し、ガバナンスを妨げ、企業全体でサービス体験をシームレスに統合することへの障壁となりました。

目的
レジリエンスに優れた統合ITエコシステムを確立
デジタルとエネルギーにおけるテクノロジーサービスの拡大に対応するため、クライアントは、成長、複雑化、マルチサプライヤーのコラボレーションを維持できる堅牢な運用基盤の構築を目指しました。主な目標は以下のとおりです。
- SIAM慣行を変化の激しい環境に合わせる:サービス統合および管理のプロセスを、目まぐるしく変化するビジネスの優先事項やグローバルな運用に適応できるようにします。
- プロセス主導の基盤を導入する:グリーンフィールドIT環境のためにワークフローとガバナンスメカニズムを標準化し、一貫性のある再現可能なサービス提供を実現します。
- サプライヤーのコラボレーションとコンプライアンスを強化する:複数の外部ベンダーとの調整を効率化し、合意されたITプロセスの遵守を確保して、運用リスクを低減します。
- 視認性と管理を向上させる:CMDBを構造化し、IT資産、サービス、依存関係についてのインサイトを正確かつリアルタイムに提供します。
- エンドユーザーエクスペリエンスを高める:迅速で透明性の高いITサービスを提供し、組織全体の信頼性、満足度、従業員の全体的なエクスペリエンスの向上を図ります。
このような枠組みによって戦略的な変革への備えを進め、プロセスの厳格さと運用の柔軟性のバランスを取りながら、測定可能なITエクセレンスを推進しました。


ソリューション/解決策
HCLTechによる構造化されたSIAM実装
長期的な安定性と拡張性を実現するためにプロセス主導の統合SIAMモデルを確立しました。クライアントとの取り組みでは、以下の5つの変革分野に焦点を当てて進められました。
- 戦略・運用面でのコラボレーション:構造化されたエンゲージメントモデルと継続的なフィードバックの仕組みを通じて、主要なビジネスステークホルダーとの連携を強化。
- プロセスとツールの統合:ギャップ分析と欠陥管理プロセスを導入し、プロセスとツール間のワークフローを同期。
- プロアクティブな問題管理:予測監視を実施し、重大度の高い潜在的な問題を早期発見して環境を安定化。
- 可視性の強化:正確な構成データと発見ベースの更新でCMDBを充実させ、エコシステムのインサイトを向上。
- サプライヤーのガバナンス:サプライヤーのオンボーディングとオフボーディングを標準化し、主要パートナー11社における運用の効率化に成功。

インパクト/成果
測定可能な結果と卓越したサービスの推進
わずか12か月の変革で、クライアントは目覚ましい成果を達成しました。
- 運用上のガバナンス:無許可の変更を71.42%削減し、変更成功率98%を達成(目標の95%を上回る)。
- インシデント管理:P1とP2の平均解決時間(MTTR)が80%短縮され、エスカレーション量が78%減少。
- プロアクティブな解決:5,900件以上のインシデントを、172の非定期的ソリューション導入により防止。
- プロセスの自動化:サービスリクエスト・カタログで30%の自動化を達成。
- ユーザーエクスペリエンス:ITエクスペリエンスに関するユーザー満足度が95%に。
HCLTechのSIAM主導のアプローチにより、同エネルギーソリューション企業はレジリエンスに優れたIT基盤の構築に成功し、グローバルなデジタルエコシステム全体にわたって可視性とガバナンスを強化するとともに、オペレーションの高度化を実現しました。

